出題傾向と対策
簿記検定のむずかしさはどれ位なのか、簿記の資格はどんなことに役立つのか?
実際のところが、だんだん見えてきましたでしょうか?
みなさんのなかにはもう、「それなら自分も簿記の検定を受けてみよう」と思いはじめている人もいるかもしれませんね。
そんなみなさんに向けてこのページでは、もう少し元気の出てくるお話をしようと思います。それは真面目に勉強に取り組む気持ちさえあれば、簿記の学習はすごく対策が立てやすいということです。
いわゆる「出題傾向と対策」というヤツですね。このことを知っていると、勉強の力の入れどころが分ります。合格までの道のりのイメージもはっきり見えてくるので、ますます意欲も湧いてくるはずです。
日商簿記検定3級の試験は、過去の出題傾向にはっきりとしたパターンが出ています。近年の試験、出題数が5問と決まっており、各設問の配点もほぼ同じです。
だから非常に対策が立てやすいのです!
5問の構成
ではその5問の出題について、全体を少し見回してみましょう。
- 1問目
5つの仕訳問題 (配点 4×5=20点) - 2問目
帳簿の問題(配点 10点) - 3問目
試算表の問題(配点 30点) - 4問目
伝票の処理(配点 8点) - 5問目
精算表の問題(配点 32点)
1問目の仕訳の問題
1問目の仕訳の問題は、事前に勘定科目が与えられ、これを使って仕訳をして解答していきます。3級の基礎で勉強する「5勘定科目」の仕訳のパターンがわかっていれば、十分に満点がねらえます。
2問目の帳簿の問題
2問目は帳簿から解答を導き出す問題です。これは、帳簿の書き方や読み方が解るようになると得点できます。元帳、補助簿、商品有高帳、小口現金出納帳(特に補助簿)などからの出題が多いのが特長ですので、これらの練習問題をたくさん解きましょう。
3問目の試算表の問題
3問目は試算表の問題です。「試算表」とは、総勘定元帳の各勘定の合計や残高を一覧にした表です。出題のパターンとしては、この表に、新しく取引を追加して試算表を作成する問題が多く出題されています。
試算表の計算が得意になるかどうかも、基本となるのは仕訳の知識です。つまり「仕訳」をきちんとマスターしてしまえば、それだけでも簿記の勉強はかなり進んだことになるのです。
4問目の仕訳の応用
4問目の伝票は仕訳の応用問題が出題されます。入金伝票、出金伝票、振替伝票などの伝票処理のパターンさえ押さえていれば得点できます。
5問目の試算表
最後の5問目は精算表。配点が32点もあり合否を左右する問題ですので、ここを押さえないわけにはいきません。第5問では、売上原価、有価証券、減価償却などを計算し、貸借対照表、損益計算書または清算表などを作成します。最初はむずかしそうに思えますが、これらの問題もルールを覚えて、数をこなせばできるようになります。とにかく問題をたくさん解くようにしてください。
以上が簿記検定3級対策の全体像です。
どんな問題集にも、基本的にはこれ以上のポイントは出てきません!
このことをしっかり頭に入れながらテキストを読み始めると、勉強がラクラク進むことをお約束します!